5分後の女

2018.05.31

 むかし、フジテレビのオムニバスドラマ「世にも奇妙な物語」で「5分後の女」というのがあった。なんだかたまにふと思い出すドラマのひとつで、気になって調べたら放映は1998年。世にも奇妙な物語は初期からこの頃くらいまでがギリギリ面白くて、2000年代に入るとホラー要素や奇妙な感じがだんだん少なくなっていった印象です。

 この「5分後の女」は、主人公(安田成美)が生まれた時から”5分後の女”で、つまり彼女がなにか行動しようとすることは、いつも5分前に他の誰かが既にやり終えており、彼女はいつも後追い、二番煎じの存在でしかない。しかもその誰かとは、彼女に瓜二つの女性らしい。
 彼女には画家の恋人(升毅)がいるが、それもその5分前の女と”共有”していて、恋人は二人を同一人物だと思っているのか「情熱的な君がこの部屋を去ったあと、次におとなしい君がなにも知らないような顔をして再び現れる。不思議だ」という。彼女はこの恋人だけはどうしても譲れないと、5分前の女を待ち伏せして……というストーリー。
 結末もシンプルで、ミステリーとして見るといろいろ粗はあるかもしれないけど、アイディア、演出ともにお気に入りの一遍でした。安田成美のヘアメイクや衣装も良くて、ある日ショーウィンドウで見かけた真っ赤なコートに一目惚れをして買いにいくと、すでに件の女が買ってしまっていて、しかたなく色違いの真っ白なコートを買うのだが、内気な主人公には結局それが似合ってしまうというエピソードも良かった。
 今でもときどきネット上に動画が上がることがあるようです。

 なんでこの話を急に思い出したのかというと、youtubeで劇中使われていた曲を偶然見つけたから。(もとは93年の映画、秘密の花園(The Secret Garden)のサントラの1曲だそうで、この映画は見たことがないのだけど)
 20年たっても記憶に残っているということは、ナイス選曲なのだと思います。


チロリアン

2018.03.22

福岡の銘菓、千鳥饅頭で有名な千鳥屋の「チロリアン」を頂いた。
福岡人には馴染みぶかいお菓子だが、大人になって見るとこんなに可愛いデザインだったのかと目から鱗です。

せっかくなので、いただく前に写真撮影。
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袋も千鳥屋のイメージの紺色を保ちつつのチロリアンでとても良い。
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 広瀬正という作家に出会ったのは、阪急宝塚駅にある本屋ブックファースト宝塚店。
 この本屋、むかし仕事の出張先にあったのでよく利用していたのだが、面積はそう広くないのに品揃えが良く、出張のたびに立ち寄るのが楽しみだった。平積みしてある文庫本があれもこれも「読んでくれ」と主張してくるようで、腕の中にどんどん本が重なっていく珍しい店。
 私は、一度好きと決めた本を何度でも面白く読めるというタイプなので、多読とは程遠く、本屋で初めて見る作家の本を手に取るということは皆無に等しい。新しい作家を読み始めるときは、なにかきっかけがあって…例えば好きな作家が面白いと書いていたとか、好きな作家と同じ系列とされているからとか(第三の新人とかですね)、書評を読んで興味をひかれたとか、そういうことが多いのだが、もっとも子供の頃は学校の図書館で、もっと自由に直感で本を選んで、手当たり次第に読んでいた。そういう子供に戻ったような選び方をさせてくれる本屋は、貴重で、なかなか出会えるものではない。
(つい2年ほど前、久々に立ち寄る機会があり相当楽しみにしていったのだが、品揃えが凡庸になってしまった気がして残念だった。売り場の担当の方が変わったのかもしれない)

 広瀬正は、若くして亡くなったのと、専業作家ではなかったせいで、作品はとても少なく、集英社文庫があたらしく文庫化してくれなければ、本屋に平積みされることもなく、私も一生読まなかったかもしれない。
 ジャンルはSFなのだが、星新一が解説で書いた”ノスタルジアの作家”、なんといっても、これほど的確かつ端的にこの作家を表現した言葉はないだろう。(これがどういう意味なのかは、どの作品でも良いから読めば分かります)

 
「マイナス・ゼロ」はタイムトラベル小説の傑作だと言われているが、私はSFに明るくないので、その方面の解説は専門家に任せるとして、これが彼の小説のなかで、いちばん読みごたえがある作品であることは間違いない。彼の持ち味である”ノスタルジアとSFの融合”の集大成と言って良いと思う。
 ひとつ残念なのは、ヒロインの伊沢啓子をどうにも好きになれないことくらい。でもこれは彼女だけの責任ではなく、中盤に出てくるもう一人のヒロインのレイ子が、ものすごく魅力的なキャラクターなので、ついつい伊沢啓子が霞んで見えてしまうせいでもある。好奇心旺盛で推理好き、頭の回転が早いレイ子は、たった60ページほどの登場にもかかわらず、主人公の俊夫の強力な助っ人となり、読者に強力な印象を残す。
 物語は、俊夫と伊沢啓子のラブストーリーがタイムトラベルの一つの仕掛けとなっているので、レイ子は途中で退場せざるを得ない運命なのだが、私が俊夫だったら、絶対に伊沢啓子なんかよりレイ子を選ぶのになぁと妙な感情移入をしてしまうほど、魅力ある美人探偵なのです。もっとも、伊沢啓子は設定上、レイ子がいくら魅力的だからといって、ハイそうですかと退けない立場なのは十分に分かるのだが。制約のないレイ子が、自由にのびのびとして見えるのは、仕方ないことなのかもしれない。
 でも、それなら無理にラブストーリー仕立てにしなくとも、伊沢啓子のポジションはなんなら彼女の父親とか、友人なんかでも良いわけで、それで十分面白い小説になったんじゃないかなぁ。ヒロインは中盤以降に登場するレイちゃんで十分だったんじゃないかなぁと、そんな風にも思えてくる。

 と、脱線してしまいましたが、広瀬正を読んだことがない人は、この「マイナス・ゼロ」ぜひご一読ください。
この他には「エロス」も心に残る作品です。


ソウルにはおしゃれなカフェがたくさんあります。
たまに可愛いカフェで可愛いデザートを食べると、テンションが上がりました。

手前は人参のケーキ。奥はレインボーカラーのクレープ。
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お餅。蜂蜜につけて食べます、美味しかった。
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シフォンケーキの上にストロベリークリームが掛けられたもの。美味しかったです。
友達は虹色のケーキ。全然知らなかったけど、虹色ケーキが流行っているらしいです。
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このお店はガイドブックに載っていたところで、私の滞在中に日本から遊びに来た友達と一緒に行きました。
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薄緑のケーキは「サッポロストロベリー抹茶ケーキ」。札幌…?雪をイメージしたんでしょうかね。かわいいです。
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下にあるのが、私が食べたケーキ。「ナイアガラストロベリーケーキ」だそうです。
まさにクリームが「流れ掛けてある」という感じ。
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ここも、ガイドブックに載っていたお店。真冬にパッピンス(かき氷)、震えながら食べました。でも美味しかった。友達と二人では食べきれませんでした。
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今年(2017年)の1月から2月にかけて、1ヶ月ちょっと韓国はソウルに滞在していました。
食の記録です。

ポッサム(茹で豚)。ここのは、そば粉のガレットに包んで食べるもの。これが美味しかった。
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カルグクス。あさりの出汁がきいてます。
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おかゆ。いろいろな種類があるのですが、これは何だったかな、野菜がゆかな。
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たまには洋食も。
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パスタ美味しかったです。
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再びポッサム(茹で豚)。好きなのでついつい何度も行ってしまいます。ここはホンデ隣のハプチョン駅近く。
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生牡蠣も。美味しくて食べすぎて、なんと当たってしまいました…(=_=;)
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ベトナム料理。
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図書館の食堂で、キンパ(海苔巻き)とラーメン。
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ユッケ。アワビ付き。梨の千切りがいいアクセントになって、これは本当〜に美味しい。
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ユッケ丼。
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サムゲタン。有名なお店で観光客が大勢いました。スープにしっかり味がつけてあるのが珍しく、日本人は好きかも。
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サムギョプサル。のおかず。
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このおこわが美味しかった。
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蛸と野菜の辛味噌炒め。ご飯が進みます。
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そして、三たびポッサム(茹で豚)。前述のハプチョン駅近くのお店にまた行きました。これは定食で一人7,000ウォン(約700円)。ランチ時は近くのサラリーマンですごく混んでました。
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プデチゲ(部隊チゲ)。ハムやスパム、チーズやラーメンを入れるチゲでジャンキーなんだけど美味しくてよく食べます。
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おかゆ。これは蛸と牛肉だったかな。
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デザート編につづきます。


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オレンジジュース。

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お水。


 以前、作家の小沼丹氏のことに少し触れた。(「甘くないお菓子」参照
 そっけない甘さのなかに爽やかなあと味を残す、小沼氏の初期の中間小説風なのが私は大好きである。その中で、昭和32年から33年にかけて「新婦人」に連載された連作短編推理小説は「黒いハンカチ」は、いま一番かんたんに読むことができる氏の作品でもある。
 淡々としていながら、そこかしこにきらりと光るユーモア。<婦人雑誌の探偵小説>という軽妙な企画に小沼氏を引き合わせた新婦人の編集部には、拍手を送りたい。

 この推理小説の主人公、つまり探偵は、高台に建つA女学院の英語教師、ニシ・アヅマ女史。
 彼女は、空き時間に屋根裏で午睡をするのが愉しみというちゃっかり者であるが、友人から相談を受けたり、また事件に遭遇することがあれば、名探偵に変身する。
 「インド鶯」と呼ばれる同僚のヨシオカ先生(歌がすばらしく上手くまた色がとても黒いことから)、A女学院院長のタナカ女史(ソウセイジのように丸い手足を持つ丸っちい婆さん)、友人のスミス(のっぽで「蚊トンボ・スミス」に由来する)、ハムのように丸々と肥ったニシ・アヅマの女子大時代の師、ハムちゃんことハマムラ先生など、各回に登場する脇役の描写もゆかいである。

 私はミステリの世界には明るくないが、このニシ・アヅマ女史は、文庫版の解説を担当された新保博久氏によると「珍しい純粋観察型の探偵」ということになるそうである。彼女は目の前のものごとを常々観察していて、事件が起こると、記憶の中に糸口を見つけて暴きだす。殺人もあるが、窃盗や詐欺もある(未遂ふくむ)。ひとつの物語は数ページで終わるし、ニシ先生はあくまで飄々とした佇まい、読者が暗い気分になることはない。

 私は、好きな小説の初出は見てみたいので、掲載雑誌の「新婦人」を見つけると買うことにしている。今まで、まだ以下の三冊しか手に入れていない。

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昭和32年6月号 「青いハンカチ」掲載
昭和32年8月号 「十二号」掲載
昭和32年12月号 「手袋」掲載

 青いハンカチ? そう、のちの単行本出版時にはタイトルにもなった「黒いハンカチ」は、発表時はなんと青かったのである。

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 でも、青いハンカチなんて、普通あんまり使はないんぢやないかしら? それを一人の女が使つてゐるのを見て、そのすぐあとでこんどは一人の男の胸のポケットにもあるのを見た、となると何だか少し気になるんじやないかしら? それで、あたし、その男をよく見る気になつたの。よく見たら、スラックスとか、靴とか、顔とか、だんだん前の女が出て来る気がしたのよ。もし、青いハンカチがなかつたら、あたし、きっと気がつかなかったわ。 (新婦人6月号 「青いハンカチ」)

 小沼氏自身のあとがきにもあるように、単行本収録時には全体的にかなり手直しがされている。文庫版の編集部注によると、


 初出誌と突き合わせてみると、かなりの異同があることがわかった。文字遣いにしても、連載時のものは初版に比べるとずっと仮名書きが多い。これは、雑誌編集部で読者対象を考慮してひらいたものを、単行本化に際して元に戻したのではないかと考えられる。

 ということである。
 小沼丹の世界では、午後は午后であり、ここは茲であり、昼寝は午睡であり、ボールはボウルである。懐古調と思える文字遣いが、氏の手にかかるとまるでモダンで垢抜けた印象をつくる。この魅力が「新婦人」の誌上では分かりやすく直されていて、炭酸の抜けたサイダーのようになっているのは残念だ。

 「新婦人」は、文化実業社が出していた池坊の生け花雑誌で、表紙のタイトル上にも「いけ花の生活雑誌」「いけ花の女性雑誌」などと書いてある(号によって違う。書いていない号もある)が、内容は生け花一辺倒ではなく、ファッション、映画、生活の知恵や時事ネタなど、偏りなく載っている。
 巻末の「新婦人サロン」という読者投稿のページをひらくと、やはり華道を嗜む女性読者が多く、ニシ・アヅマ女史の名探偵ぶりを讃える投稿は、すくなくとも私の持っている三冊には見かけない。
 しかし、60年後、その小説のためだけにこの雑誌を買い求める人もいるのだから……。

 余談。この頃の新婦人の表紙は、新人の女優や歌手を画家の永田力氏(黒いハンカチの挿絵も担当)が描くというもので、8月号の表紙は、この年劇団民藝の「アンネの日記」の主役に抜擢された吉行和子さん。表紙ガールの特集ページでは、吉行淳之介氏が、妹についての記を寄せている。
 ご注目は、最後の「次回の予定」。吉行和子さんの親友として知られる富士真奈美さんである。偶然とはいえ、おもしろい。

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July

2016.07.13

午後7時に窓からみえる葉山の夕焼け。

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スモモ

2016.06.15

夏が来ました。

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2016.03.27

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魚も気持ちよさそうに泳いでいます。